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40代以降のワークシフト~定年後を見据えた働き方

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こんにちは、佐佐木 由美子です。

最近、定年後の仕事や老後資金などお金まわりについて、耳にする機会が増えています。

もしかしたら、あなたも気になっていませんか?

そもそも、定年とは仕事の終わりを意味しているわけですから、「定年後の働き方」という発想自体が、ちょっと前まではナンセンスなものでした。

ところが、平均寿命が延びて年金開始年齢も65歳へ引き上がると同時に、希望すれば65歳まで働けられるように法律も整備。さらに70歳までの就業機会の確保が努力義務として事業主に課されています。

今のところ60歳定年の企業が多数を占めていますので、年金をもらい始める65歳まで、つまり定年後も働くことがごく自然なものと考えられるようになってきました。それがさらに、70歳程度まで長期化しています。

定年後に夢を実現するか、今から取り組むか

そこで、「定年後は自分のペースで働き、夢の実現や社会貢献に取り組みたい」といったことがよく聞かれるようになりました。

これは、定年まではずっと同じように働き続ける、ということを前提にした発想です。

会社が存続していれば、それもよいかもしれません。私たちの健康年齢は上がっていますし、バリバリと働きたい人もいるはずです。

一方で、「なぜ、定年まで待つ必要があるの?」とも感じます。

仮に今40歳として定年まで働くとすれば、あと20年~25年もあります。忍耐強くそこまで頑張れるでしょうか。

こういうと、「生活のために仕方がない」「教育費や住宅ローンを支払えなくなる」など、多くの反論があるかもしれません。

確かに、40代~50代にとって、特に子供がいれば何かとお金のかかる時期。住宅を購入していれば、ローンの残金も気になるはずです。

だからこそ働くのでしょうが、求められる役割や責任は年を重ねるごとに大きくるもの。そしてライフよりワークを優先する人も少なくありません。

そうした状況下で自分ペースに働くというのは、わがままなようにも思えてしまい、相当ハードルが高いものだと言えるでしょう。

それに仕事が順調であれば尚更、今の状態を手放には大変な勇気が要ります。

自分ペースで働くとなると、多くはライフをもっと充実させる、つまり働く時間を減らすことを考えるはずです。

労働時間を減らして、収入がキープできればそれに越したことはありませんが、労働時間と収入は比例することが多いので、働く時間を短くすれば収入も下がることが想像できます。

そうなると、リスクを冒すよりも現状を維持した方が安全に見えても不思議ではありません。

でも、人生は一度きり。

お金と時間はよくトレードオフの関係で語られますが、やり方次第では両方うまくバランスの取れるポジションに立つこともできるかもしれません。

短い時間で稼げる仕事ができるよう専門性やスキルを身に着けたり、労働集約型でないビジネスを持つことなど、何らかの方法はないか模索することはできます。

あるいは、生活をもっとシンプルに、住む場所や固定支出など見直して、収入に見合った暮らしができるように生活全般のダウンサイジングを行うこともひとつです。

多少稼ぎが減ったとしても、自分の人生にとって大切にしたいことを意識して、達成感や満足感の得られる仕事や働き方を選ぶことは、これからの時代とても大事になってくると思うのです。

今のペースで働き続けることが、自分にとって本当によいことなのか。一度じっくりと考えてみてはどうでしょうか。

40~50代になると、更年期症状などをはじめとした体調の変化に大きな影響を受ける人もいれば、子育てに一段落する人、家族の介護が始まる人など、人生の節目を迎える人は少なくありません。

それは言い換えれば、人生を見直すタイミングでもあります。

人生が長期化するからこそ、自分自身が心地よくいられる持続可能な「サステナブルな働き方」を考えてみてもよいのではないでしょうか。

サステナブルな働き方へのワークシフト

私が考えるサステナブルな働き方とは、自分に無理をしない働き方で、やりがいのある仕事をして、経済的に自立する、3つの要素を含むものです。

まず自分がどういう生き方・働き方をしたいのか真剣に、そしてリアルに考えてみることです。

週3日くらいのペースがいいのか、働く時間や場所は自由に選べた方がいいか、1人がいいかチームがいいか……誰にでも理想とする姿はあると思います。

もちろん、どんな仕事にやりがいを感じられるかも大事なことです。自分にとって意義の感じられる仕事は、本質的な視点から考えればいろいろとあるはずです。

たとえば、「人を笑顔にすること」に喜びを感じるなら、美味しい料理を作ることでも、接客の仕事でも、歌を作ったり歌ったりすることでも、様々な角度から考えることができるのではないでしょうか。

経験値の高いミドルは、これまでのキャリアを活かすべきだという意見もありますが、変化の激しい時代において、必ずしも今までのキャリアの延長で決めようとしなくてもいいと思います。

今までと働き方を大きく変えるには、準備が必要です。

こうした準備には時間がかかりますし、周囲の理解と協力を得ることも大事になります。

ただ、時間がかかるとしても、始めなければ何も変わりません。

70歳くらいまで働くことを考えるなら、定年まで待たずに、40~50代中盤のうちにサステナブルな働き方にシフトしておく、というのも一つの選択肢ではないでしょうか。

理想に近づくために

私は会社員ではないので、定年はありません。

漠然と70歳くらいまでは働くものと思っていました。

仕事にやりがいを感じていたので、相当ハードに働いてきましたが、こうした働き方がずっとこの先もできるのか?したいのか?と考えたときに、ちょっと違うかもしれないと感じていました。

仕事は大切ですが、人生には仕事以外にも大事なことはたくさんあります。

家族や友人らと過ごす時間、旅、好きなことをする時間、学び、十分な睡眠や健康を保つための時間等どれも大切です。

人生後半の過ごし方を考えたときに、サステナブルな働き方にシフトしたいという想いが強くなっていきました。

それは、もっと丁寧に、心地よく毎日を過ごすということです。

自分も周囲もハッピーになるために、いろいろと思いを巡らせ、時間をかけて準備。

いつの間にか、思い描いていたような働き方ができるようになっていることに気づきました。

たとえば、大好きな美術館を巡りながら旅をする、旅先やどこにいても仕事ができる。通勤ラッシュのない暮らし。そんなことは、以前の働き方では考えられないことでした。

働き方をシフトするのは、口でいうほど簡単ではありませんし、一足飛びにできるものでもありません。

でも、想いを行動に移さなければ、いつまでたっても理想に近づくことはできないのです。

何が自分にとって大事なことか。年齢や世間一般の常識にとらわれることはありません。

もし、今の働き方に大いなる疑問を感じているとするなら、ぜひ立ち止まって考えてみてください。

執筆者プロフィール
佐佐木 由美子

社会保険労務士、エッセイスト。グレース・パートナーズ株式会社代表。働き方、キャリア&マネー、社会保障等をテーマに日経styleやダイヤモンド・オンライン等の経済メディア、専門誌に多数寄稿。

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