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人生におけるベストなタイミング

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こんにちは、佐佐木由美子です。

突然ですが、最近ドイツ語の勉強を始めました。

ドイツ語は、大学時代に第二外国語として勉強したことはありましたが、遠く記憶は薄れ、ほぼ真っ新な状態。

ラジオなどを通しての独学ですが、これがなかなか楽しいのです。

「そういば……」と思い出すこともありますが、純粋に新しいことを知る喜びがあります。

たったひとつの単語を覚えただけでも、ちょっと賢くなったような気分になれる。我ながらまったく単純だと思いますが、「昨日よりも成長している自分」を感じることができます。

ドイツ語の勉強を始めたことを知り合いに話したところ、「なぜドイツ語を?」を聞かれました。口には出さずとも、(今さら勉強なんてしてどうするつもり?)というセリフが聞こえてきそうです。しかも、多忙なことを知っているので、余計不思議に思ったに違いありません。

人生は有限であるからこそ、「やりたい」と思ったことに出会えたら、躊躇うことなくやってみた方がいいと思うのです。人が納得しそうな、もっともらしい理由を探す必要はありません。

何よりも大事なのは、自分の心です。

そう思えたときが、人生においてベストなタイミング、なのではないでしょうか?

「新しいことを始めるには年を取り過ぎている」とか「自分には難しすぎる」といった、出来ない理由をいくら並べたところで、空しくなるだけです。

それよりも、実現できたときの喜びをイメージして、少しずつ近づいている「今」を楽しんだ方が、よほど建設的ではないでしょうか。

50歳過ぎてから、新たな仕事へのチャレンジは?

これは、仕事においても同じだと思います。

例えば、50歳を過ぎて新しい仕事を始めたいと思い、具体的な「何か」に心が強く惹かれたとしましょう。あなたなら、どうしますか?

仕事柄、転職に関するお悩みについて相談を受けることがありますが、年齢を理由に応募することさえ躊躇ってしまう方がいます。

「新しい仕事を始めるには遅すぎる」などと諦める必要などありません。

そう思えたそのときが、その人にとってベストなタイミングなのです。

過去にうまくいかないことがあったとしても、そんな自分を責める必要はありません。

今この瞬間から、未来を見つめればいいのです。

何事も、やってみなければわかりませんよね? 簡単なことではないかもしれませんが、行動を起こす前から諦めてしまうのは、もったいないことです。

考えてもみてください。人生100年時代、女性の二人に1人は90歳まで生きると言われています。50歳を過ぎて新たな仕事を始めるのに、遅すぎると思いますか? 私はまったくそう思いません。

ミドル・シニア世代を対象としたパーソル総合研究所の調査によれば、自分のキャリアの終わりを意識する人が多数派になるのは、45.5歳。50代になると、一気に曲線が上昇します。

多くの人が50代でキャリアの終わりを意識するようになる中、逆に新たなキャリアを模索し、果敢にチャレンジしようとする姿勢は、素晴らしいこと。堂々と胸を張っていればいいのです。

心が強く惹かれることは、未来への種です。

それは、あなたにしかできないことで、その種に水を与えなければ、芽は出ません。

年齢は関係ありませんし、それを言い訳にしていては、前に進むことなどできません。

慈しみ育てれば、その人だけの大輪の花を咲かせることができる。いつからでも、何度でも。

そう信じて、自分の未来に期待して、今できることをやっていきませんか。

執筆者プロフィール
佐佐木 由美子

社会保険労務士、執筆家、MBA。グレース・パートナーズ株式会社代表。働き方、キャリア&マネー、社会保障等をテーマに経済メディアや専門誌など多数寄稿。

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