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社会保険とお金

「傷病手当金」や「出産手当金」はいつまでに申請すればいい?

社会保険とお金

こんにちは、佐佐木由美子です。

つい先日、かなり以前にご病気で仕事を休まれた従業員の「傷病手当金」についてご相談がありました。

このとき、頭によぎったのは「時効は大丈夫?」ということ。

健康保険の給付金には、時効があります(というか、基本的にすべての給付には時効があります)。

このエントリでは、健康保険給付の申請期限についてお伝えします。

傷病手当金の申請期限

「傷病手当金」とは、業務外の事由による病気やケガのために仕事を休み、会社から十分な報酬が受けられない場合に、健康保険の被保険者とその家族の生活を守るために設けられた制度です。

傷病手当金の支給要件

(1)業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること

(2)仕事に就くことができないこと

(3)連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと

入院した場合に限らず、自宅療養であっても医師による労務不能の証明及び事業主の証明があれば、申請することができます。

ちなみに、一時期「新型コロナウイルス感染」が大流行しましたが、この場合は一定の要件において、医師の証明がなくても申請できる特例が設けられていました。

ご病気で仕事を休んでいた場合、傷病手当金は復帰後に申請することになりますが、復帰後はこれまでの遅れを取り戻そうと意識が仕事に向いてしまったり、忙しくなったりして、つい申請を忘れてしまう……ということもあるかもしれません。

実際、傷病手当金の申請代行をする場合も、書類が提出されるタイミングは個人差があります。

では、傷病手当金はいつまでに申請すればよいのでしょうか。

傷病手当金の時効は、「労務不能であった日ごとにその翌日から2年」となります。

たとえば、4月1日から4月30日まで労務不能であった場合は、次のように考えます。

4月1日の起算日=4月2日 

申請期限は、2年後の4月1日

4月30日の起算日=5月1日 

申請期限は、2年後の4月30日

ポイントは、労務不能日に対して給付金が支払われるため、1日ずつ時効が起算されるということ。

この期限を過ぎてしまうと。時効によって給付金を受けられなくなってしまうので、くれぐれもご注意ください。

出産手当金の申請期限

「出産手当金」は、出産のために産前産後の期間において仕事を休み、給与を受けられない場合に対象となります。

出産(予定)日の前42日から本人の請求によって取ることができ(産前休業)、産後の56日間は母体保護のために事業主は労働させてはいけないことになっています(産後休業)。

そのため、産前休業については、たまに出産直前まで働かれるケースもあります。

申請期限については、出産のために労務に就かなかった日ごとにその翌日から2年となります。

たとえば、2月1日から5月1日まで出産のため仕事を休んだ場合は、次のように考えます。

2月1日の起算日=2月2日 

申請期限は、2年後の2月1日

5月1日の起算日=5月2日 

申請期限は、2年後の5月1日

出産手当金においても、出産のために仕事を休んだ日に対して給付されるため、1日ずつ時効が起算されます。

ちなみに、「出産育児一時金」については、出産日の翌日から2年となります。

まとめ

健康保険の給付金の申請については、2年以内に提出する必要があります。

傷病手当金や出産手当金は、1日ずつ時効が起算されるという点がポイントです。

書類に不備がある場合に差し戻されることもありますので、2年あるとはいってもあまりギリギリに申請するのはおすすめできません。

なお、全国の協会けんぽでは、申請に速やかに対応するため、2023年1月からフォーマットが変更されています。

2年を過ぎると、時効により給付金が受けられなくなりますので、申請を検討されている方はくれぐれも気を付けてくださいね。

執筆者プロフィール
佐佐木 由美子

社会保険労務士、文筆家、MBA。グレース・パートナーズ株式会社代表。働き方、キャリア&マネー、社会保障等をテーマに経済メディアや専門誌など多数寄稿。

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